芸術は可能か?-六本木の森美術館で3年に一度開催される、日本のアートの"今"がわかる展示会です。2004年から始まり、今年で3回目だそうです。展示されているアーティストは、長い キャリアを持つものから若手注目株までの20組。写真、彫刻、インスタレーション、映像、グラフィティ・アート、パフォーマンスなど全く違 う作品同士が互いに刺激し合い、
「交差(クロッシング)」します。

こちらは
照屋勇賢の作品で
ショッピングバッグが題材です。
紙切りという日本の伝統的な芸の一つで、ハサミを自在に操って、紙をヒトや動物の形に切るもの。今回は、紙袋の表面を
"木"の形に切り取って、内側に植えている。発想といい、葉や枝の繊細さに驚きました。中を覗く楽しさがなんともワクワクする。

続きまして、現代美術グループの
Chim↑Pomの作品。『Art is in the party』というタイトルから、パーティーのぐちゃぐちゃで、散らかった部屋にも芸術を見いだせるってことだろうね。実は、この写真は一部を撮ったものです。作品中央に、接吻をするオブジェが配置され、彼らがいる部屋はケーキ、ピザ、クラッカーが乱雑しててカオスになっている。

こちらはスケートボードランプと壁を鮮やかな
青色でペイントした作品。
HITOTZUKI (Kami + Sasu)によるもの。スケートボードランプって、どちらかというと殺風景で、好き勝手にスプレーで描いていることが多いと思います。
波のように流れた綺麗なデザインが、スケートボードのイメージを変えますね。

今回の展示会には、
オーディエンス賞がある。もっとも印象に残った作品に観終わって投票するんですが、私はこの
鈴木ヒラクの作品を選びました。宇宙の真っ暗な中に、突如現れた星屑?はたまた宇宙船。何だかその美しさに見とれて、吸い込まれそうになります。
それで、この光に近づいて見てみると、この白い部分はなんと・・・

自転車やガードレールなんかに付いている
反射板です!!いやー色んな形があるんですね。奥深い。ってそこじゃなくて、この身近な物をアートに変えてしまうその発想と、近づいてみないと反射板とわからない人間の視覚を計算に入れたあたりが、目から鱗でした。

最後にこちら。廃車と山積みになった
ガラクタ?とおもいきや、これは楽器です。車の他に、家電や 用品、工具などが計算されて配置され、色んな仕掛けが施されています。1回に5分程の曲を奏でてました。宇治野宗輝の作品です。
今回の展示会は、私たちの身近にある物を題材にして、今までに見たことないアイディアで、その物の見方を変えてくれます。
7月までやっているので、休日時間があるときにでも
六本木ヒルズの森美術館に足を運んで見てみて下さい。
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